【偽翻訳】誰がスタンを殺したのか?(Who Killed standard?)

Who killed Cock Robin? コマドリを殺したのは誰?
I, said the Sparrow   それは私とスズメが言った 

 

 かつてセックス・ピストルズジョニー・ロットンは言った。

 

「ロックは死んだ」

 

 ロックンロールが死んだかはともかく、今のスタンは間違いなく「死んでいる」(あるいは「死亡している」「ご臨終されている」「この世を去っている」「事切れている」etc……)。【訳註:モンティ・パイソンのコント「死んだオウム」が元ネタ】

  もしサッチャーが生き返って今のスタン環境を見たなら、こう評するはずだ。「これは『故・スタンダード』だ」と。【訳註:英国首相サッチャーが演説で「死んだオウム」ネタを披露したことに掛けている】

 今のスタンは単に気絶しているわけではなく、生きるのをやめている。息絶え、神の元に帰ったのだ。

 

 では、誰がスタンを殺したのか?

 コマドリを殺したのはスズメだ。【訳註:冒頭にも掲げられているマザーグースの歌詞】ならば童謡のように、金の卵を産むガチョウが犯人なのか?

 半分はイエスだ。

 だがガチョウは従犯にすぎない。

 

 プレインズウォーカー・オーコ。

 

 主犯は彼だ。

 

 彼はガチョウの手を借りて2ターン目に着地する。そしてフードトークンを生めば忠誠値はなんと6だ! なんという硬さ。もう一撃では落としようがない。まだ2ターン目なのに!

 こんな目に遭ったなら、誰だってこう言いたくなるに決まっている。

 

そんなバカな!(nuts!)」と。

 

【訳註:「そんなバカな!」という慣用表現と食べ物のナッツ(木の実)を掛けている。nutsには「堅物」という意味もある】

 

 オーコがいる限り、ガチョウは毎ターンマナを生みだし続ける。しかもオーコを落とすために展開した生き物は、憐れにも狼にあっさりと食べられてしまう。おまけにフードトークンはすぐに3/3だ。こうなったらもう誰にも手出しできない。腹立ちのあまり「気が狂いそう!(nuts!)」だ。

 

  そんなオーコがはびこる環境を喜ぶ人間はいない。いるとしたらそいつは「頭のおかしい奴(nuts)」だ。スタンが死ぬのも当然というものだろう。

 

 ではどうすればスタンを《再活性/Reanimate》できるのか?

 答えは簡単だ。オーコを禁止にすればいい

 かくしてスタンに平和が戻ってきましたとさ。《めでたしめでたし/Happily Ever After》。

 

 ――と終われれば話は楽だが、現実はそうはいかない。

 

 何しろオーコは最新エキスパンションのトップレアだ。しかもPWはセットの顔でもある。

 考えてみてほしい。

 二年間使うつもりで4枚200ドルで買ったカードが、発売後一ヶ月やそこらで使えなくなったとしたら……。

 

 ユーザーたちは「頭がおかしくなって(nuts)」(ちょっとくどいかな?)ウィザーズ本社に殴りこみを掛けるに決まっている!

 

  ウィザーズだってそんな事態は望んでいないだろう(誰だって社長室に呼ばれたくはないしね) だからオーコが禁止されることはない(少なくともしばらくの間は)。

 

 だが次善策はある。苦肉の策だ。

 

 とりあえずガチョウを禁止してみるんだ。

 

 これで少なくとも2ターン目にオーコが着地することはない。緑系ミッドレンジの速度も低下する。ブン周り負けがなくなるだけでストレスは大幅に減るものだ。《めでたしめでたし/Happily Ever After》とまではいかないだろうが、この辺りが現実的な妥協点だろう。

 

 ただ、それでもスタンが死んだままの可能性はある。そうなったらオーコが殺されることもあるかもしれない。スタンが死に続けているよりはマシだからだ。

 

 そうなったらみんなで歌ってあげよう。

 

Who killed Oko, Thief of Crowns? オーコを殺したのは誰?
I, said WotC    それは私とウィザーズが言った

 

 

 

(元記事――はありません。翻訳風の創作記事です)